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るべれてん 【 saylus : [根性] 】

[ジョブ]
サラリーマン
フリーライター
見習いカトリック信徒
エクソシスト

[レベル]
21

[称号]
割愛

[HP]
2051 / 5634

[MP]
315 / 645

 

 

 

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Chapter.2 - ツークツワンクの近衛騎士長


- 1 -


 左脇に両手で握っているクレイモアを、レイピアを構えている齢十五の少女に向かって体
の回転を利用して右上に向け振り上げる。
 剣術練習用のなまくら刀とは言え、当たれば確実にしりもちをつきそうなその斬撃を軽く
後ろに飛び退いて回避する。再度クレイモアによる
斬撃を仕掛けようとするその一瞬の隙を突いて、少女はレイピアを突きつける。が、クレイモ
ア使いは「おっと」と呟きながら軽く身を捩り、これを回避する。体をくるっと一回転させて、
刃先が右上にあったクレイモアを左手に素早く持ち替え、刃先を胸の位置まで下ろした後
に横一線に振り回す。と、避け切れなかった少女の胸当てにクレイモアが当たり、少女はし
りもちをつく。

「いったぁ……ちょっとくらい手加減してもいいじゃないの、このナルシー!」

 涙声で尻を擦りながら訴える少女に対し、クレイモア使いは肩で荒い息をしながら見下ろ
した後、少女の喉元に右手で握ったクレイモアの刃先を突きつける。

「はぁ、はぁ……練習で手加減してちゃ、修練にならねえだろ……。っつーかてめえ、小娘
のクセして、レイピアなんか持つんじゃねえよ……ったく……」

 無茶苦茶な事を言って、少女に突きつけていたクレイモアを鞘に収める。クレイモア使い
は左を向いて、息を整える為に深呼吸をしようとした。
 大きく息を吸って、吐こうとしたその矢先。腹部に何か固い物が当たる感触と共に、「カ
ツン」と言う軽快な音がした。

「油断大敵よ、ナルシスト。これで、わたしの勝ちね」

 しりもちをつきながら、クレイモア使いの重鎧にレイピアを突きつけて、涙目の少女はぺ
ろっと舌を出す。

「あぁ?既にチェックメイトかけてゲームエンドした後だろ。そんなのノーカンだ、ノーカン」

 にやけながら少女を見下ろすクレイモア使いは、ゆっくりと額当てを上げる。

「さ、十分練習したろ。ちっと疲れたし、小腹も空いたこったしな。おやつでも食おうぜ」

 そう言ってクレイモア使いは、栗毛の短髪を風に撫でられながら、暗紫色の切れ長な眼を
細める。

「この程度の練習でお腹空いたって言ってお菓子食べてちゃ、太るわよ」

 緋色の、腰まである長髪を風に靡かせながら、少女はエメラルドの丸い眼でクレイモア
使いを見つめる。

「うるせえ、人の勝手だろ。おやつを食うンならついてこい。食いたくねえんなら、そのまま
教会に引きこもってろ」

 活気のある村の端に建つ、扉の前に置かれたプランターの花が綺麗に整えられている、
質素な家の扉の中に消えたクレイモア使いの背を見て、レイピア使いの少女は一瞬躊躇し
た後、クレイモア使いの背を追って「おじゃましまーす」と言う元気な声と共に扉の中に消え
る。

 クレイモア使いの青年は、名をエルフェス・タイユフェールと言った。若干二十一歳でリット
王国の近衛騎士長を任せられている、若くも将来有望な青年だった。
 レイピア使いの少女は、名をエルニャ・エグジャータと言った。この港町デルリフェルツに
暮らす、エント神を尊ぶ元気いっぱいの十五歳の少女だった。








「母さん、パンケーキ焼いてくれよ」
「あらおかえり。新しい彼女さん?」
「そう過去に何人も彼女が居たかのように言ってくれんなよ。ファーストな彼女だ。赤飯でも
炊いて祝ってくれてもいいぜ。今日だけは特別に許可してやらんでもない」
「そう、よかったね」
「ああ、よかったぜ」

 入ってくるなり親子漫才を始められた挙句、どうやら勝手にエルフェスの彼女扱いをされて
しまった様子のエルニャは眉をひそめて、食卓を拭いているエルフェスの母を見遣る。

「こんなナルシストの彼女になったら、エント神様に失礼です」
「あっはっは、確かにそうねえ。こんなへんちくりんな男の彼氏になっちゃ、不幸になるのが
目に見えてるものねえ」
「そうですよ。だから夢を捨てなさいね、近衛騎士長さん」
「小娘どころか母さんまでもオレに喧嘩売ンのかぁ?てめぇらがそのつもりなら、遠慮なくた
っかーく買ってやるぜ。この近衛騎士長、エルフェス・タイユフェール様がよ」

 エルフェスは憤慨しながら、深緑の重鎧を脱いでフックに引っ掛ける。泥のついた藍色の
サーコートを、その場でぱんぱん、と払って、これもフックに引っ掛ける。

「あー、家の中が汚れちゃうでしょ!家の中でマントをはたかないでちょうだい!」

 エルフェスの母はそう一喝して、踵を返し台所へと消えていく。

「お茶入れてくるから、手を洗って待っててね。そこの馬鹿息子がマントを払ったトコを掃除
するまで、パンケーキなんか焼いてやらないんだから」

 と言う、捨て台詞を残して。

「懐せまっちいおばさんだな、おい!……ケッ、わかったよ、掃除してやるよ、綺麗さっぱり
チリ一つ無いクリーンな家にする為に、丹精込めて掃除してやりますよ!」

 懐の広さはどっちもどっち、と思わざるを得ないような台詞を吐きつつ、エルフェスは箒と
ちりとりを取りに、裏庭へと向かう。そんなエルフェスを玄関口で佇みながら眺めていたエ
ルニャは、言われた通り手を洗う為に、遠慮なくあちこち扉を開け閉めしながら洗面台を探
し始めた。



 エルフェスが箒とちりとりを手に、払ったサーコートの泥ばかりか床全面を掃除した後に箒
とちりとりを元の場所に戻した後、ふとある事に気がつく。

 ―― エルニャはドコに消えたんだ?

 食卓で呆然と待っているものだと思い込んでいたエルフェスは、きょろきょろと辺りを見回
した。が、見当たらなかった。

「どーこ行っちまったんだぁ?おーい、エルニャ、掃除終わったからパンケーキ焼いて貰おう
ぜー」

 若干大きな声で言ったエルフェスに反応して、台所からエルフェスの母が出て来る。

「ごめん、パンケーキ焼いたんだけど、全部食べちゃった」
「人でなし!」

 心底悲しそうに叫んだエルフェスを見ながら、エルフェスの母は間延びした声で答える。

「いや、まーさ、実は焼けばまだあるんだよね」
「じゃあとっとと焼いてくれよ。ハチミツたっぷりのパンケーキの為に、チリ一つ無い、オレの
明鏡止水な心をそのまま映し出したかのような床にしたんだぜ?」
「幻聴が聞こえたようだけど、まあいいわ。ご苦労様。でも、その努力は無駄になったみた
いよ?」

 軽い口調で言うエルフェスの母は、エルフェスの鎧やらサーコートやらを引っ掛けている
フックを指差す。そこにはエルフェスの武具の隣に、深紅のサーコートと金色に輝く鎧が
引っ掛けられていた。そして、その床は……。

「ちっくしょ!オヤジ、やりやがったな!」

 そう叫ぶエルフェスに対し、エルフェスの母は、

「ヤなトコばっかり似た親子ね、全く。……綺麗にしないと、パンケーキ焼いたげないよ。頑
張ってね、我がタイユフェール家の近衛騎士長さん」

 と言って、また台所へと消えていく。

「この借り、ぜってー利子三倍のトイチで返してやるからなああッ!」

 悲しくも矛盾を含んだ絶叫の余韻が消える前に、エルフェスは再度、全速力で走りながら
箒とちりとりを取りに戻るのであった。その目に僅かに、涙を光らせながら。




つづーく。 Pastなデルリフェルツのお話です。
若い(いや、過去じゃなくても若いけど)エルフェスのお話でした。
エルニャも妖精さんじゃありません。




パンケーキおいしそうです。
食べたいです。


2007.12.13(10:53)|新生ふぁいてぃんぐ!コメント(0)TOP↑
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【HN】
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最近は浩介とも名乗ってます。

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ニート。
病気療養中、とも言う。
とは言いつつも、ゲームシナリオを書き続けAIONをし続ける日々。
すごく・・・謎ニートです・・・。

【GID治療】
男ホル注射さぼってます。
理由は、お外に出ると一日中頭痛と吐き気が止まらないから。
生き残りたい。

【スペック】
生年月日:平成元年4月28日
年齢:今年で22才
性別:フツーの兄ちゃん
その他:条件、眼鏡等。但しAT車に限る。
身長:ちみっこい
体重:一ヶ月で10kg痩せた
性格:
自称、ただのにーちゃん
他称、悪人、変態、など様々である。

【好きなもの】
おっさんキャラ。特にFF7のシドとうたわれのクロウとFFTのダイスダークは別格。ゼノギアスのジェサイアとシタン先生も好き。
ガタイのいい男キャラ
パラディン/クルセイダー
ROの女プリースト系のスリット
及び、女教授のふんどし。
アルベール・カミュ作品全般
シャルルマーニュ伝説
エッダ、カレワラ、ケルト神話。
ゼノギアスとFF全般
ベルセルクとクレイモア
3と9と11と10-2,12はやった事が無い。
FFTのダイスダークはおれの兄。シドルファスは俺のパパン。
アルルゥとアグリアスたんとゼノギアスのマリアたんとマルーたんと雛苺はおれの嫁。
誰が何と言おうと、死んでもアルルゥと雛苺だけは誰にも渡さん。
チェスも好き。紅茶も愛してる。
アールグレイとダージリンとセイロンウバとアップルティーとカモミールティーは最高だ。

【嫌いなもの】
和風スイーツ(笑)ほぼ全て。きなことかもう大嫌い。
とろけるチーズ嫌い。でもピザのチーズはセーフ。
チーズハンバーグとかチーズバーガーとかはアウト。
後、SFモノの作品もあまり好きじゃない。
和風ファンタジーもあまり好きではないかな。
後、女性の立場を上げよう!って団体も嫌い。もう十分じゃねーか。

正直どちらかと言えば和食派。
肉より魚派。
揚げ物より煮物派。
東京で行ってみたい所は浅草。
旅行に行きたい所は京都。テラへ。
半年以内に叶う夢は甲斐性のある男になる事。
これから先の夢は子供を持つ事。
野望は生涯焼きそばとスパゲッティーとさばみそへの愛を貫く事。しいたけも大好きだよ。愛してるよしいたけ。

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