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るべれてん 【 saylus : [根性] 】

[ジョブ]
サラリーマン
フリーライター
見習いカトリック信徒
エクソシスト

[レベル]
21

[称号]
割愛

[HP]
2051 / 5634

[MP]
315 / 645

 

 

 

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> ふぁいてぃんぐ! Chapter.2 - 2 : ツークツワンクの近衛騎士長
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 港町デルリフェルツの南にはサウスリット港があり、その港に停泊している船は北の
ミレシア公国や東のドレフュス帝国へと行ったり来たりして、物資を運んでいる。港町デ
ルリフェルツの西にはペパン王国国境となっているフルフトリドの丘があり、フルフトリド
の丘の東にはリット王国軍の砦が、西にはペパン王国軍の砦が静かに佇んでいる。

 リット王国が建国されて、約千五百年。有史以来ペパン王国とリット王国間の戦争は
無く、隣国ではあるが互いの国の事は全く知らなかった。が、今にも戦争が起こりそうな
程に仲が悪いと言う訳でも無いので、フルフトリドの丘を挟んで両軍が睨み合っていると
は言えど、リット王国兵が気軽にペパン王国砦まで遊びに行けるような環境だった。

 そんな環境なので、一般人やリット王国のお偉いさんが国境となっているフルフトリドの
丘を歩き回っても、抜き身の剣を向けてくる者は居ない。むしろ、笑顔で会釈をすれば笑
顔で会釈を返してくれるような、心温まる平穏そのものの環境だった。

「とっとと歩きなさいよ、ナルシスト!」
「ちっとはオレの事も考えやがれ!」
「あら、タイユフェール家はレディーファーストを重んじる家系じゃないの?」
「てめぇをレディーと定義すンだったらな」
「全く、失礼しちゃうわね。ま、こんなカンジでこのナルシストを牛馬の様に使い倒すのが、
この港町デルリフェルツの流儀なのよ」
「か、可哀相ですよ、腐ってるけどこの国の近衛騎士長様なんですし……」
「おい、てめぇら、オレの敵か味方かはっきりしやがれ。どっからどう見てもピッチピチの
近衛騎士長様じゃねえか、腐ってンのはてめぇらの目だろ?!」

 横暴な物言いのエルフェスに向かって、エルニャは大袈裟に肩を竦めて答える。

「どこから突っ込んでいいのかわからないわ。ま、文句言う位ならとっとと歩いてよ。遅いわ」
「オレの状況をちっとは理解してくれよ」
「エルフェスは私達の奴隷って状況でしょ。ちゃんとわたしの奴隷として働きなさい」
「近衛騎士長様を奴隷扱いするたぁいい度胸してやがるぜ、ったく」

 港町デルリフェルツの西にあるフルフトリドの丘を時計回りに南下した所に、目的地の
崩れた神殿がある。そこを目指してエルフェス一行は歩いているのだが、昼食にとエル
フェスの母が持たせたサンドイッチやら飲み物やらがたっぷり入ったバスケットを重そう
に抱えているエルフェスを突っつきながら、エルニャはルカと話をしていた。

「ねえさ、何で旅してるのか教えてよ!お宝探しをするため?強くなるため?あ、それとも
恋人探し?」

 エルニャは兜の隙間からおさげを出して揺らしているルカにそうまくし立てながら、エル
フェスを急かせる為に鞘に入れたままのレイピアで、エルフェスの太腿やらふくらはぎや
らを突っついている。

「え、えっと、人を助けるためです。人を守るために人を殺せる人を探しながら、自分がそ
んな人になれるように修行しているんです」

 ルカは剣帯に固定しているパタの鞘を、ぎゅっと握り締めて続ける。

「あたしの故郷は、ミレシア公国との国境近くにあったトッタン村なんです。ある日、ミレシ
ア公国軍がトッタン村を攻撃して、そして、村の人を……」

 聞かなければよかったかもしれない、とエルニャは思った。エルフェスは相も変わらず
無表情に重いバスケットを持ち、ルカは俯いて話を続ける。

「あたしの家族を、皆殺しにしました。あたしだけは何とか逃げ切れたけど、目の前で
両親や……妹やお兄ちゃんが、殺されました。だから、もう、そんな、事が、起こって欲
しく、ないから…………」

 嗚咽交じりに、消え入る様な声で終わらせたルカは、エルニャに優しく肩を抱かれる。

「ごめんね、嫌な事聞いちゃって」

 エルニャの腕の中でルカは小さく頭を振って答える。

「見つかるといいね。守ってくれる人」

 優しく慰めるエルニャに対し、エルフェスは無表情に答える。

「んだから言っただろ、理想だけじゃ現実は動かねえって。理想を現実にしたきゃ、努力し
ろ。自分の出身地でもねえ危険な村を、命を賭けて守るお人よしなんざリット王国のドコ探
しても居ねえって。人探しなんざ諦めて、仕事しながら地道に修練した方がまだ現実的
だぜ?」
「あんたは!人の心ってもんが無いの?!」

 エルニャは涙目で、この心無い事を言う近衛騎士長をきっと睨みつける。

「残念ながら、人の心だけで現実は動くとは限らねえんだ。何日もパンが食えねえような
ガキが可哀相だからって、パンが降って来ンのか?誰かがパンを与えンのか?誰かが飢
えたガキを暖かな家に迎え入れンのか?」
「そんなの、絶対にあり得ないとも限らないじゃない!」
「だが、常にそうなるとも限らねえんだよな。よしんば誰かが飢えたガキにパンを与えたと
しても、気休めにしかなんねえだろ。また数日後には同じ状況になるこたぁ目に見えてる
からな」

 エルフェスは軽く呻吟を吐いて続ける。

「んだから、生きる為にそのガキはパンを買う為に働かなきゃなんねえだろ。生きたいっ
て理想だけで生きてちゃ、その内飢えて死ぬぜ。だからその理想を叶える為には、仕
事って努力をしなきゃなんねえだろ。盗んだ果物は美味しい、って言うじゃねえか。確かに
楽して手に入れたモンは情が溢れてて美味いだろうが、そん時だけの幸福感だろ?」

 そう言ってバスケットを持ち直したエルフェスに対して、エルニャは涙を隠さずに反論する。

「でも、でも、世の中には、無情な人ばっかりじゃないのよ!困った時に手を差し伸べてく
れる人も居る。その手をちょん切る人も居るけど、その人の手の代わりになる人も居るで
しょ?!何で人間全体をエルフェスのものさしで一括りにするのよ!」

 エルフェスはバスケットの重さも相成ってか、これ以上口喧嘩を続けるのが面倒臭くな
って、ため息をつきながらおざなりな返事を返す。

「あー、わーったわーった。済まねえな。世間様は広いンだよな。オレみたいな情無し野
郎ばっかじゃねえよな」
「……心の底から言いなさい。わたしは愚かでした、って」
「あーはいはい、オレみたいなどうしようもねえ愚か者は千度位ぇ死んどきゃいいよなーっと」
「溜飲の下がらない言い方だけど、まあいいわ。赦してあげる」
「そりゃーありがとござんした」

 徹頭徹尾無表情に言い切ったエルフェスは、相も変わらずバスケットを重そうに持って、
腰の剣帯にしっかりと結わいてあるクレイモアを揺らしながら先頭を歩いている。そんなエ
ルフェスの背中を追う為にエルニャは涙を拭って足を前へと運んだ。

「だから、あたしは……」

 兜のバイザーに遮られている為ルカの表情は見えないが、その言葉に確固たる意思を
秘めながら、誰にとも無く呟いた。二人に置いてけぼりを食らわない為に、一歩一歩草を
踏みしめつつ歩きながら。

2008.02.21(15:33)|新生ふぁいてぃんぐ!コメント(0)TOP↑
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Author:saylus
【HN】
サイラス(saylus)
最近は浩介とも名乗ってます。

【ジョブ】
ニート。
病気療養中、とも言う。
とは言いつつも、ゲームシナリオを書き続けAIONをし続ける日々。
すごく・・・謎ニートです・・・。

【GID治療】
男ホル注射さぼってます。
理由は、お外に出ると一日中頭痛と吐き気が止まらないから。
生き残りたい。

【スペック】
生年月日:平成元年4月28日
年齢:今年で22才
性別:フツーの兄ちゃん
その他:条件、眼鏡等。但しAT車に限る。
身長:ちみっこい
体重:一ヶ月で10kg痩せた
性格:
自称、ただのにーちゃん
他称、悪人、変態、など様々である。

【好きなもの】
おっさんキャラ。特にFF7のシドとうたわれのクロウとFFTのダイスダークは別格。ゼノギアスのジェサイアとシタン先生も好き。
ガタイのいい男キャラ
パラディン/クルセイダー
ROの女プリースト系のスリット
及び、女教授のふんどし。
アルベール・カミュ作品全般
シャルルマーニュ伝説
エッダ、カレワラ、ケルト神話。
ゼノギアスとFF全般
ベルセルクとクレイモア
3と9と11と10-2,12はやった事が無い。
FFTのダイスダークはおれの兄。シドルファスは俺のパパン。
アルルゥとアグリアスたんとゼノギアスのマリアたんとマルーたんと雛苺はおれの嫁。
誰が何と言おうと、死んでもアルルゥと雛苺だけは誰にも渡さん。
チェスも好き。紅茶も愛してる。
アールグレイとダージリンとセイロンウバとアップルティーとカモミールティーは最高だ。

【嫌いなもの】
和風スイーツ(笑)ほぼ全て。きなことかもう大嫌い。
とろけるチーズ嫌い。でもピザのチーズはセーフ。
チーズハンバーグとかチーズバーガーとかはアウト。
後、SFモノの作品もあまり好きじゃない。
和風ファンタジーもあまり好きではないかな。
後、女性の立場を上げよう!って団体も嫌い。もう十分じゃねーか。

正直どちらかと言えば和食派。
肉より魚派。
揚げ物より煮物派。
東京で行ってみたい所は浅草。
旅行に行きたい所は京都。テラへ。
半年以内に叶う夢は甲斐性のある男になる事。
これから先の夢は子供を持つ事。
野望は生涯焼きそばとスパゲッティーとさばみそへの愛を貫く事。しいたけも大好きだよ。愛してるよしいたけ。

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