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るべれてん 【 saylus : [根性] 】

[ジョブ]
サラリーマン
フリーライター
見習いカトリック信徒
エクソシスト

[レベル]
21

[称号]
割愛

[HP]
2051 / 5634

[MP]
315 / 645

 

 

 

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> 1 - 3 Chapter.1 - ガ・ジャルグの女騎士 -
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 かたん、ことん。かたん、ことん。
簡素な造りの木造馬車が、山峡の丘陵部にある細い道を規則正しく音を立てて進んでいる。
その木造馬車は、貨物部も木造、タイヤも木造、座るところも木造、と木部100%の屋根付き馬車で
二頭のトロッターに牽引させていた。
 御者をしている男は、御者と言う身分に全く似合わず見るからに高価そうなローブを羽織り、薄紫に煌く
胸当てを装着していた。
腰にはカットラスのような、コピシュの様な、兎に角刃先が特殊な形をしている剣を携え、ローブの下に
巻いたタイを留めるブローチには、楯と剣がクロスした紋様が描かれている。
彼は、どうひいき目に見ても御者と言う身分ではなかった。
 対する乗客は、緩やかなウェーブのかかった髪を風になびかせていた。
露出の多い鎧を身に纏い、傍らには血で染め上げたと言えば大人でさえ信じてしまうような、真っ赤な
柄の斧槍を持っていた。
その女性は馬車に揺られながら、御者の座る場所と貨物部を隔てる低い敷居に腰をもたせかけて俯いていた。


「パパ、あとどの位で到着する?」


 声だけで判断するのならば、大多数の者はその声は間違いなく男の声だと判断するだろう。
しかし、声を発したのは女性、それも同性でさえ羨む程の美貌を持った女性が発したのだ。
 その美しくも男の様な声を発する女性は、御者にそう語りかけた。


「そうだな・・・。
それは私の目標に対する問いか、目的地に対する問いかで変わってくるな」


 鼻歌でドナドナを奏でながら、御者の男は返答をする。
トロッターが馬車を揺らすリズムに合わせて、荷馬車が揺れる。


「パパの目標、か・・・。
それは私の目標でもあるな」


 女性は腰のオーモニエールから地図を取り出し、膝の上で広げる。
暫く指先で、紙上のリット王国の王都クェードから、ミレシア王国との国境となっているシーレイド
山の中腹にある、トッタン村までの道筋を軽くなぞった。
 その行動を知ってか知らずか、御者の男はフフンと鼻を鳴らして、滑稽な喜劇でも見たかのように
大笑いしはじめた。
笑われた女性は言うまでも無く不快感を露にし、憤慨して言った。


「何だ。何か可笑しい事でもあったのか?」


 男はしっかりと前を見据えたまま、にやにやと笑って答える。


「それはそれは。私の目標がグラストの目標でもあって嬉しいよ」

「だってそうだろう?
パパだって、ここら一帯に出没する山賊の被害報告を見て、眉間に皺を寄せていただろうに」


 女性は肩を竦めて、御者である父親を振り返る。


「違う、違うんだよ。
山賊退治ってのは、私と国王陛下とで仕組んだ建前さ」

「建前、だと?
国王陛下の地に住まう者を脅かす輩をダシにして、何をしようと言うんだ?」

「はっはっは、まだわからんのか。
この程度の仕事、私やグラストが出ずとも旅団の一つか二つも出せば事足りる。
それが何故、私とグラストでなければならなかったか・・・。わかるか?」


 グラストは降参、と言う風に、両手を軽く挙げた。


「お前の婿探しだよ、グラスト。
私も早く孫の顔を拝みたいからね」


 その時グラストが驚きのあまり発した叫び声は、後にシーレイド山の主が咆哮したと言う伝説の
元になったのであった。









「パパ、なぁパパ、私なんぞに求婚してくれる男なんて居るのか?」


 冷や汗を拭う事もせずに、体に玉になった汗を浮かべてグラストは御者をしているセヴランに尋ねる。


「あぁ、居るとも。
残念ながら兵団内にはお前に見合う男は居なかったが、兵団内ではモテモテだぞ?
私が嫉妬するくらいにな」


 セヴランは上機嫌で返答する。


「パパは同性がシュミなのですか?
・・・ではなくて、兵団員は全員仲間です。
まさか、そんな眼で見られているなんて言う事が・・・」

「あるんだよ、グラスト。
一応誤解を解いておくが、私は男に興味があるワケではない。
異性にモテると言うのが羨ましくて仕方が無くて涙で枕を濡らしちゃう、だってオトコノコなんだもん、と
言う意味だ」

「心当たりが全く無いので、信じがたいですが。
まぁ、どちらも証明しろと言って証明出来る事ではないですからね。
そう言う事にしておきましょうか」


 グラストのセリフを聞いたセヴランは口を開きかけたが、周囲をちらと見遣って伸吟を漏らす。


「・・・前言撤回しようか。
余りにモテ過ぎるのも困りモノだな」

「来客、ですか。
それは私に寄ってきたと言うより、なまじパパの身なりがいいが故に大富豪専属の御者とカン違いしての
愚行ではないのでしょうか?」

「そうとも考えられる。
よし、ちょっと連中に聞いてみようか」


 やる気無さ気にそう答えたセヴランは、行動予定を口に出したにも関わらず何もせずに馬の手綱を握っている。
グラストもそれを咎める事はなく、悠長に斧槍を磨き始めた。



 暫くして、お世辞にも好意的とは言えない、みすぼらしい身なりの男達が馬車を取り囲んだ。
男達は一人残らず上品とは言いがたい笑いを浮かべつつ、セヴランとグラストにじりじりと近寄ってくる。


「なぁ、私はあまり面倒な事をしたくないんだが。
おまけにここから先は泉も川も無さそうだから、村に着く前に身なりを整え直す事が出来ないから
なるべくなら、服装を乱したくもないし汚したくもないのだが。
残念ながら私は、君達みたいな野郎シュミは無い。
怪我をする前に立ち去って貰えたら、ありがたいのだが?」


 やがて男達の中から、リーダーらしき人物が前に進み出る。


「中に居る女をわたしな。
そうすりゃ、てめぇのおうちで安心してオネンネ出来るぜ」


 辺りの男達が下卑た笑いを立てる。
セヴランはそんな男達を放置して、面を荷馬車の中へと向ける。


「だってさ、グラスト。
私もここで面倒事を起こすのは御免だ。麗しき村娘達に合わせる顔が無い。
だから、グラストが出てきてくれればあり難いのだが」

「貴様、私をダシにするとは親失格だな」


 荷馬車の中から聞こえたツッコミの声に、辺りを取り囲む男達は


「なっ、中のヤツは男だったのか?!」

「いや、でも、遠目から見たら女だったぞ?それも、極上の」

「それ、クソ女々しい野郎じゃねえのか?」

「お前のせいで無駄足食っちまったじゃねえか」

「そんな、そんなハズは・・・」


 と、中からの声が意外な声色だったので、辺りの男達からどよめきが起こった。


「本当に・・・。
一生に一度しかない経験かもしれんが、異性にモテ過ぎると言うのも困り者だな」


 ククッ、と喉の奥で笑って、グラストは荷馬車の中から顔を出す。
すると辺りの男達は水を打ったように静まり返り、その後生唾を飲み込む音が聞こえた。




セヴランとグラスト1-3





「この中から婿を探せ、と言うのか?
全く、パパはシュミが悪い・・・」


 セヴランは腰のホルダーから剣を出して答える。


「いや、遠慮したい所だな。
こんな品格もへったくれも無い野郎が息子になったら、私の品格までガタ落ちだ」

「そのパパの女癖の悪さが改善してくれれば、私に文句は無いのだがな」


 グラストも荷馬車の中から出てきて、白銀の鎧を日光に晒す。
ガ・ジャルグ赤い槍も同時に日光に晒され、鮮血を塗ったくったような、不気味な緋色を放った。


「ま、私も獣欲に支配された男に興味は無いからな。
パパの期待に応えて、彼らを彼らのあるべき所へと送り返して、オネンネさせるか」


 スパイクのついた靴で御者の椅子を蹴り、一気に荷馬車の側面へと回る。
セヴランもそれに続いて、トロッターの傍へ一人布陣する。


「馬は傷つけるな、殺しても食えない馬だからな。
馬車も馬も傷つけないようにガ・ジャルグ赤い槍を振り回せ」

「ヤー、メーンファータ」


 グラストは短く応えた後、ガ・ジャルグ赤い槍を振り上げ牡牛の角の構えオクセン・フォームを取る。
セヴランも同時に、馬を傷つけないようにとの配慮で愚か者の構えナールズ・フォームを取った。


「何だ、美人さんが騎士ごっこか。
面白い、この御者をキュッと締め上げて、俺らで慰めてやるよ!」


 辺りを取り囲む男達も各々の武器を構え、突撃する。
グラストとセヴランは声にならぬ雄叫びを上げて、男達の相手をし始める。






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2008.11.17(21:02)|背徳のシュヴァリエコメント(0)TOP↑
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Author:saylus
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最近は浩介とも名乗ってます。

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とは言いつつも、ゲームシナリオを書き続けAIONをし続ける日々。
すごく・・・謎ニートです・・・。

【GID治療】
男ホル注射さぼってます。
理由は、お外に出ると一日中頭痛と吐き気が止まらないから。
生き残りたい。

【スペック】
生年月日:平成元年4月28日
年齢:今年で22才
性別:フツーの兄ちゃん
その他:条件、眼鏡等。但しAT車に限る。
身長:ちみっこい
体重:一ヶ月で10kg痩せた
性格:
自称、ただのにーちゃん
他称、悪人、変態、など様々である。

【好きなもの】
おっさんキャラ。特にFF7のシドとうたわれのクロウとFFTのダイスダークは別格。ゼノギアスのジェサイアとシタン先生も好き。
ガタイのいい男キャラ
パラディン/クルセイダー
ROの女プリースト系のスリット
及び、女教授のふんどし。
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エッダ、カレワラ、ケルト神話。
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FFTのダイスダークはおれの兄。シドルファスは俺のパパン。
アルルゥとアグリアスたんとゼノギアスのマリアたんとマルーたんと雛苺はおれの嫁。
誰が何と言おうと、死んでもアルルゥと雛苺だけは誰にも渡さん。
チェスも好き。紅茶も愛してる。
アールグレイとダージリンとセイロンウバとアップルティーとカモミールティーは最高だ。

【嫌いなもの】
和風スイーツ(笑)ほぼ全て。きなことかもう大嫌い。
とろけるチーズ嫌い。でもピザのチーズはセーフ。
チーズハンバーグとかチーズバーガーとかはアウト。
後、SFモノの作品もあまり好きじゃない。
和風ファンタジーもあまり好きではないかな。
後、女性の立場を上げよう!って団体も嫌い。もう十分じゃねーか。

正直どちらかと言えば和食派。
肉より魚派。
揚げ物より煮物派。
東京で行ってみたい所は浅草。
旅行に行きたい所は京都。テラへ。
半年以内に叶う夢は甲斐性のある男になる事。
これから先の夢は子供を持つ事。
野望は生涯焼きそばとスパゲッティーとさばみそへの愛を貫く事。しいたけも大好きだよ。愛してるよしいたけ。

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